みなさんは企業型確定拠出年金をご存知でしょうか?
サラリーマンの多くはiDeCo(個人型確定拠出年金)でなく、こちらの企業型確定拠出年金に加入しているのではないでしょうか。
でも実態は
資産がいくらになっているか。全く実態を把握していません
私の職場も全員入っていますが、自分が個人でやっている資産運用はこまめに見ている人は
いるのに、企業型確定拠出年金の実態を知っている方は少ないです。
理由は明快です。
会社からは紙の説明のみで従業員のマネーリテラシーを上げる事に無関心だからです。
私は2002年から運用を加入していますが、15年以上全く関心がなく、掛け金の半額を元本保証型にしていました。
お金を勉強を始めてからあわてて商品を変更しました。
そんな方はぜひこれを読んでいただきたいです。
これを読んで実行して頂きたいことは3つです
・まず自分の確定拠出年金の運用実績を把握する
・運用商品が適切かどうか再度検討する。
・定期的に運用益を見る習慣をつける
企業型確定拠出年金のメリット、デメリット
まずは企業型確定拠出年金のメリット、デメリットを確認しましょう。
これを理解すると
どういう商品を選ぶのがよいか正解かわかるようになります。
企業型確定拠出年金とは
みなさんはiDeCoはご存知だと思いますが、
企業型確定拠出年金は会社が掛け金を拠出し、従業員が自分で運用する制度です。
会社がお金を積立ててくれて、そのお金を自分が自己責任で運用するんだね
そうなんです。自分で運用するのが特徴です。
つまり運用実績において退職後に受け取る年金の額の一部が大きく変わるのです。
月々の上限掛け金
掛け金の上限はお勤めになっている企業によってちがいます。
・他の企業年金がある場合(確定給付年金や厚生年金基金) 月額27,500円
・他の企業年金がある場合 月額55,000円
となります。どちらになっているかはご自分の会社の総務や人事に確認してみて下さい。
マッチング拠出を活用しよう
会社の掛け金に従業員が掛け金を上乗せするマッチング拠出がある場合があります。
会社によってはない場合があるので確認してみて下さい。
会社の拠出する掛け金だけでは物足りない人、掛け金を増やしたい人はぜひ活用してみて下さい
ただし、上限額が決まっています。
1.企業の拠出する掛け金を個人が拠出する掛け金が上回らないこと
2.ふたつの掛け金の合計が先ほど説明した掛け金の上限金額(27,500円or55,000円)を超えない
このふたつを満たすことです。
メリット、デメリットは?
メリットは3つあります。
1.運用益が非課税
2.受け取り時、税負担が軽減する
3.マッチングで自分で拠出した掛け金が非課税
1の運用益が非課税
通常資産運用は運用した利益に対して、約20%程度の税金がかかります。
これが企業型年金の場合0%です。
運用期間中に発生した利益が全て非課税。
途中で商品を売却したときも税金がひかれませんので、商品の見直しが容易になります。
2はこの積立てたお金は60歳以降に受取り可能になりますが、
一時金で受け取るか、年金形式で受け取るがいづれかを選択できます。
いづれの場合も控除の対象となり、税負担が軽減されます。
3.マッチング拠出で掛け金を上乗せしたら、従業員の負担分はすべて控除対象となります。
つまり、所得税や住民税が軽減されます。
仮にあなたがマッチング拠出できる金額が1万円あったとします。
これを一般の証券会社で運用すればそれは控除対象になりませんが、
マッチング拠出で運用すれば控除対象となります。
控除される金額はあなたの収入や家族構成等で変わってきますので、一概には言えませんので注意して下さい。
つぎにデメリットは2つです。
1.原則60歳まで引き落としができません(年金の扱い)
2.お勤めの会社によってはiDeCoと比べて商品数が少ない
1は年金の扱いですのでiDeCoと同じです。
問題は2です。
商品は2タイプ(元本保証型と変動型)ありますが、会社によってはそれぞれの商品数が少なくないですか?
例えばiDeCoの商品数が、楽天証券32本、マネックス証券27本に対して、
私が勤めている会社の企業型拠出年金の場合、
8本(元本確定型2本、変動型6本)です。iDeCoと比べて圧倒的に商品が少ないです。
変動型の内、国内インデックス投資1本、外国株式インデックス投資1本とまさかの1択。
選択の余地がない寂しい状況です。
他の会社の方は残念ながら知りませんが、iDeCoよりは少ないのではと思います。
自分の運用成績を確認しよう
みなさんは恐らく年に数回封書で運用実績が届ていると思います。
まずはこれを必ず確認しよう。
確認するポイントは3つです。
1.資産運用額(運用利回り)
2.運用商品
3.掛け金
1から3いづれも会社で配布されるレターか、管理会社運営のHPから各項目を確認できます。
必ず見て下さい。
再度考えて頂きたい点
1.運用益について
あなたの運用利回りは会社の平均と比べてどうでしょうか?
管理会社運営HPで見る事ができると思います。
私の勤める会社の例でいいますと
恐ろしいほどリスクゼロで運用している人が多いです。
運用利回りが中央値が3%(21年8月時点)となっていますが、
運用利回りで一番多いのは0%~1%の間で35%の人が運用しています。
商品別でみてみると
元本保証型(38%)
国内外の債券型(24%)
となり、合計で
62%の人が低リスク、リスクゼロの商品を選択しております。
それが何が問題なんですか?
先にあげたメリットを考えればわかると思います。
もし、自分のポートフォリオでリスク資産を一般証券会社で運用しているのであれば、
同じ100万円の運用益を得た時に通常約20万円の税金を引かれてしまいますが、
確定拠出年金での運用益であれば20%の税金を徴収されなくてすみます。
リスク資産の運用はこの確定拠出年金を活用した方が良いです。
もうひとつ考えられるパターンがあると思います。
それは他の資産も含めて、全て元本保証型にしている人です。
恐らく確定拠出年金以外の資産も銀行預金が大部分を占めるのではと思われます。
国全体の成長が右肩上がりが終わり、少しくらいの給料が上がったところではそれ以上に税金が上がっている為、生活が豊かになるどころが、苦しくなっていく時代になっています。
みなさんも給料上がっているのに生活が楽にならないと思った事はないでしょうか?
私の勤めている会社で資産運用を積極的にしている人で最高の運用益はこの確定拠出年金だけで
40%の運用利回りをだしています。
どうやって運用しているのでしょうか?すごすぎます。
私のような通常インデックス投資を選択している人でも。
運用益6%です。
300万の掛け金に対して、160万円の運用益がでております。
元本保証型を選択すると1%未満の運用益です。
当然ですが投資は自己判断です。
安全目にリスクをとる方はそれも選択肢のひとつです。
ですが、資産運用をしない人の方が逆にリスクで一向に生活が豊かにならない時代が来ています。
という現状があるのも理解することも必要です。
2.商品について
もし1の確認で元本保証型や債券型を選択している人で、
少しはリスクをとって資産運用してみようと
思った方は会社の用意する商品から
国内外のインデックス投資を選択することをおススメします。
私は国内インデックス4に対して海外インデックス投資6の割合で積立ています。
3.掛け金について
もし、現状の掛け金が上限金額に達していなく、かつマッチング拠出が可能な会社であれば
掛け金を上乗せすることを強くおススメします。
掛け金は控除の対象になりますので、税制面で優遇されるからです。
まとめ
企業型確定拠出年金について説明しましたが、
お伝えしたかったことは
・今すぐに自分の確定拠出年金の運用額、運用利回り、商品を確認して下さい。
・もし元本保証型を選択していたとしたら、再度この制度のメリットの税制優遇の内容を理解して再考して下さい。
・右肩上がりの成長が終わった日本で資産運用をしないことの方が逆にリスクになってきている。
の3点です。
それでもやっぱり資産運用が怖いという方がいらっしいましたら下記本をおススメします。
お金について慎重になることは決して悪い事ではないです。
納得して資産運用を始めることがベストだと私は考えます。
私もかなり慎重で
昔は株を購入するのに5年間くらい吟味したことがあるくらいです。
そんな私でも資産運用はやり方を間違えなければリスク分散できるんだと思わせくれた人がいました。
それが楽天証券の山崎元さんです。数多くの書籍をだしていますのでご存知の方もいらっしゃると思います。
きっと資産運用について優しく背中を押してくれると思いますよ。
下記にリンクを貼ってありますので宜しければどうぞ。