iDeCOと積立NISAをフル活用して2,000万円をめざそう
人生100年時代、年金に後2,000万円足りないと世間で言われていますが、今まで投資をしたこともない人は何をすればよいか分からない人が多いと思います。ましてや40代以上になるとなお更です。
でも、大丈夫です。まだ間に合います。こつこつ積み立てることで複利の力を長期期間活用して、十分に誰でも達成できる可能性があります。
私もこれで運用しています。
実際にシミュレーションしてみましょう。
毎月5万6千円(何故この金額なのかは後ほど)を20年間運用すると合計13,444,000円積み立てる事ができます。これを年率何%で運用したらよいでしょうか?
3%で運用:18,384,912円
3.5%で運用:19,424,679円
4%で運用:20,539,379円となります。
つまり、5万6千円を20年間で4%で運用すれば実現可能なんです。
でも4%と言われてもよくわからないし、という方には相場感をお伝えします。
我々が毎月自動的に引かれている年金は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が預かり、運用しています。
この運用実績が2001年から2020年の第3四半期までで年率3.37%です。
上記4%には届きませんよね。
このGPIFの資産ポートフォリオが
国内株式・海外株式・国内債券・海外債券でそれぞれ25%にわけて分散投資をしております。
GPIFは国民から集めたお金を絶対減らしてはいけないという大事なミッションを追いながら、将来の年金不足を補うためにリスクをミニマム化しながら、比較的安全なリスクをとって運用しているのです。
債券は安全資産といわれる一方で利率は低く、主に国債を保有しており、変動10年国債(第134回の場合)の場合利率0.05%で安全資産を保有しているのです。
国内債券・海外債券で50%程度のポートフォリオで安全リスクをとっているのです。
資産を全てこれで運用している場合は債券等で安全に運用する必要がありますが、労働収入がある方はそこまでリスクをとる必要がないと思います。もしものために100万円程度の生活予備費を現金でもっていれば十分です。
要するにGPIFよりもリスクをとって、国内外の債券を除いて国内外の株式投資(インデックス投資)を実施すれば4%利率は不可能ではないレベルなのです。
具体的な投資方法(iDeCOと積立NISAの制度をフル活用)
では20年間年率5%目標で5万6千円積み立てるのをどうやってやっていけばよいでしょうか。
答えはまず税制優遇のある下記二つを活用して下さい。
1.iDeCo (月2万3千円)
2.積立NISA (月3万3,333円)※年40万円
通常株式投資の運用益の20%は税金で引かれます。こちらは現在税制優遇があり、運用益が非課税となります。さらにiDeCoは所得控除も受けられます。
我々がまずやるべき事は
税制優遇があるiDeCoと積立NISAをフル活用することです。
この枠で運用しないと4%で運用して得た利益額7,095,379円の20%で約149万円税金を払わなければいけません。この制度を活用しないと大きな損ですよね。この差大きいです。
既に他で運用している方も一旦そちらの積立をストップして、こちらから積み立てることをおすすめします。
会社員の方の多くはiDeCoを活用できないと思いますが、
その方は会社にある企業DC型確定拠出年金制度があればそちらを活用して下さい(同等額2万3千円月々運用できるはずです)
次に何に投資するかです。
結論から申し上げますと手数料の安い国内インデックス投資と海外インデックス投資を4:6か3:7の比率で分散投資をして、リターンを4%を狙っていきます。
インデックスとは、成果が特定の市場平均指数と連動することを狙っており、代表的もので日経平均やTOPIXに連動があります。
一方プロの方がこのインデックス以上のリターンを狙っていくアクティブ投資もあります。
マネー雑誌等でみるとそちらの方が魅力的に映りますが、手数料が高い、かつ歴史的にみてインデックスファンドに運用益で負けているアクティブファンドがほとんであるという事実があります。
その為手数料が安いインデックスファンドがおすすめなのです。
いくらお金のプロでも未来は100%予測できないからです。プロ野球選手も3割超えれば、超一流と言われます。それと同じです。
どこで運用するかネット証券であればどこでも間違いないと思います。
マネックス証券でいうと積立NISAの商品は150本以上あり、初心者には迷ってしまいます。吟味するだけで1か月以上かかってしまいます。
では、どれを選択してけばよいかというと市場全体と連動しているTOPIX連動のインデックスがおすすめです。よく日経平均株価が有名ですが特定企業(例えばソフトバンク)のウエイトが高く、市場全体の投資しているとは言い難いので、TOPIXにした方が良いと思います。
その中から手数料が安いものを選択すれば大丈夫です。
手数料は3つあります
- 販売手数料:投資信託を買う時にかかる手数料。金融機関によってばらばら。ネット証券の場合手数料無理用(ノーロード)のこともあります。
- 信託報酬:投資信託を保有している間の手数用。投資信託の資産から『年〇%』という形で毎日割りした金額が差し引かれる
- 信託財産留保額:投資信託を売る時に発生する手数料。
結論は販売手数料ゼロ、信託財産留保額ゼロ、信託報酬0.3%以下のものから選択しましょう。
おすすめの投資信託
現在、手数料が安くなり選択肢が増えてきましたが、
国内であれば
・eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)信託報酬率0.154%(税込)
・<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド 信託報酬0.154%(税込)
海外であれば
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 信託報酬率0.10230%(税込)
・<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 信託報酬0.1023%(税込)
・eMAXIS Slim 米国株式S&P500 信託報酬率0.0968%(税込)
※信託報酬率は2021年5月14日現在
恐らく証券会社によっては上記の商品がない場合もあるかもしれません。
特にiDeCoではなく、企業DC型確定拠出年金の場合、泣けてくるほど選択できる商品数が少ないです。
でも心配しないでください。株式市場全体に投資しているTOPIXインデックスは必ずありますので、それを選択しておけば問題ないです(私もiDeCoを活用できません)
私自身は確定拠出年金を2010年から積立NISAは19年から実施しています。
今時点(2021年5月14日現在)の運用成績でみると
確定拠出年金:約10年間で評価額約426万円(拠出開始来5.67% 約+132万円)
※途中までは債券を半分積み立てて、途中5年目くらいから全額インデックス投資へ変更しています。
積立NISA:2年強で 約117万円(約18.3%、+25万円)
※積立NISAは2021年市場全体が好調なため参考値としてください。同様に逆に悪い年も将来でてくるはずです。
確定拠出年金は、残り10年間を月2.3万円シミュレーションしてみると4.4%利回りで1,000万円を到達します。
積立NISAは、残り18年間を月3.3万円で計算すると1.8%利回りで1,000万円到達します。
あくまでも理論上で特に今年は海外も国内も今のところ絶好調ですので油断していはいけないですが、このふたつで2,000万円は十分に狙えると考えます。商品選択と月々の積立ウエイトを決めて、あとはほぼほったらかしです。
今度、国内外の比率が4:6を大きく外れる場合は、4:6の資産配分になるようにリロケーションする予定です。
運用成績について随時ブログでも紹介していく予定です
まとめ
今回は40歳からでも間にあう初心者向け(私も実践している)iDeCoと積立NISAで2,000万円を貯める方法をご紹介しました。
ポイントは2点
- 税制優遇のあるiDeCoと積立NISAをフル活用する
- 国内インデックスと海外インデックスに4:6(もしくは3:7)の割合で毎月積み立てを実施する
と誰でもできるシンプルな方法です。特にiDeCoは年金を目的とした制度の為、どうしても債券へ投資してリスクの低いものに投資しがちです。私自身も半額債券投資していましたが、途中で変更しました。
やはり税制優遇のあるこの二つはリスクを最大限(といってもインデックスでリスクは低め)とって投資することをおすすめします。
最後になりますが、投資は最終的に自己判断となりますので、十分に考えてから投資して下さい。
一緒に豊かな生活を過ごしましょう。有難うございました。