家族

映画『鳩の撃退法』はどこまでが真実なのか?

藤原竜也さん主演映画『鳩の撃退法』が大ヒット上映中ですが、

1回見終わった後みんなが持つ感想は

『どこから現実でどこまでが小説なのが分からない』だと思います。

今回は独断と偏見で考察していきたいです。

この映画のキャッチコピーは

『この男が書いた小説(うそ)を見破れるか』です。

この映画の特徴は関係者が自ら

ネタバレOKをだしていることです。

ですので、下記内容は見る前に読んで頂き予習するのもよし、

見終わった後に振り返って頂くのもよし。お好みでどうぞ。

こちらが公式予告編となっております。

私は1回目みて、関連動画を見まくり、映画をみた方と議論してみたい衝動に駆られ、

更にブログまで書きたくなりました。そんな奥が深い映画です。

ここからネタバレありますので、見る前に内容を知りたくない方映画をみてからどうぞ。

なお、本物の鳩に悩まさされた方にはごめんなさい。無関係です。

お手数ですがこちらのアマゾンの『はとにげーる』をどうぞ。

はとにげーる

『鳩の撃退法』とは ネタバレアリ

『鳩の撃退法』は直木賞作家佐藤正午さんの映像化不可能と言われた名作を映画化したものです。

あらすじ

天才小説家津田真一(藤原竜也)は、とあるバーで担当者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)

下記途中の新作を読ませていた。ここから話が過去、現在と行き来する。

1年前の閏年(うるう年)の2月29日から始ます。津田が訪れたコーヒーショップで偶然幸地秀吉(風間俊介)と出会い、今度会ったらピーターパンの本を貸そうと約束して別れる。しかし、その夜を最後に幸地は愛する家族と突然姿を決してしまう。

その小説家の津田の才能にほれ込んでいた本屋の店主が死亡した。その本屋の店主が津田に3003万円のはいったバックを残した。歓喜する津田は早速そのお金で散髪へ行くがやがてそのお金は偽札だと分かる。

偽札を使ったことで津田は裏社会のドン倉田健次郎(豊川悦司)から追われることになる。

この偽札はじつは倉田が秀吉に預けた3万円が巡り巡って津田のもとにやってきたのだ。まさに一家失踪と偽札が繋がって、主人公津田も秀吉と繋がり、倉田と繋がる。

こんな小説を話を聞いていくうちに編集者の鳥飼は過去事実を暴露して書いた小説で問題なった反省を生かして、津田にこれは事実なのかどうか迫るが、一切津田は答えを受け付けない。

その為、鳥飼は小説で怒っている舞台新潟へ足を運ぶ。

そうすると津田の馴染のコーヒーショップもその中の良いショップ店員沼本(西野七瀬)も実在している。

一家失踪事件の家も存在していた。

こうして現実と小説が入り乱れ、どこまでが真実で小説(うそ)なのか。

最後は衝撃のラストが待ち構えている。

参考記事:『鳩の撃退法公式HP』

主なキャスト

演技派の俳優がそろっています。あっと言う間に映画の世界に没入していきます。

・津田真一(藤原竜也)・・・天才直木賞作家。過去小説に事実を書き、表部隊から姿を消す。今回久々に小説を書くことになる。

・鳥飼なほみ(土屋太鳳)・・・津田の小説に魅せられた担当編集者。過去の津田のトラブルに巻き込まれて常に津田の小説がフィクションなのか疑念を持っている。

・幸地秀吉(風間俊介)・・読書好きのバーのマスター。偶然コーヒーショップで津田と会い、小説談議に花を咲かせる。しかし、その後家族とともに一家失踪する。

・倉田健次郎(豊川悦司)・・裏社会のドン。この街の事件の全てに関わっていると言われる謎の人物。今回の鳩(偽札)の行方を追う。

・沼本(西野七瀬)・・津田の行きつけのコーヒーショップの店員。津田に関心がある。

映画について考察する前に抑えておくこと

ここから以下全て私の独断の意見ですので、これが答えではないので注意して下さい。

抑えておきたいキーワード

映画予告では下記が登場します。重要なことが隠されているはずです。

まず場面は3つに分かれます。

Chapter1・・一家失踪事件

Chapter2・・謎の偽札

Chapter3・・裏社会の男

そして、抑えておきたいキーワード。予告ででてきます。

鳩=失踪中の家族

鳩=偽札

鳩=運命

鳩=転?

私、個人的には予告は重要なヒントが隠されていると思いました。

ここで重要なキーワードになっているのは

映画の題名になっている『鳩』です。

この鳩が偽札の比喩表現として登場しています。

まずはここを抑えておきましょう。

3つの考察

この映画は

あなたの考える結末を考えてください。と映画のHPでTwitterにハッシュタグ#鳩の撃退法教えます。

をつけてみんなで考察しようと呼びかけております。

映画を見終わった後でも自分の考えをぶつける事ができるようになっており、面白い試みだと思います。

映画HPから考察の切り口として3つ与えられていますので、それに従って考えていきます。

考察① 津田真一が書いた小説は、どこまでホントだと考えるか?

私の考えはずばり鳩(偽札)に繋がっている物(実際に偽札が実際の登場した場面は全て)は偽物だと考えました。

まず、予告編の場面を3つに分けています。

Chapter1:家族失踪

Chapter2:謎の偽札

Chapter3:裏社会の男

家族失踪という事実に偽札を絡めて裏社会というフィクションを絡めている。

と考えました。

さらに鳥飼(土屋太鳳)の場面では偽札が小説上のキーワードとしてはでてきますが、偽札の場面は鳥飼は同時に登場してきません。

実際鳥飼は事件の舞台である新潟に行って実際に起こったことなのか確認しにいきます。その時に見たり、聞いたりしたものだけが事実と考えました。

事実だと考える事件・人物

・一家失踪事件(ただし、秀吉とは無関係なのでは?)

・コーヒーショップと沼本

・床屋(お店は存在しているが店長は会っていない)

・津田が3,000万円を譲り受けた事

・3,000万円の寄付(実際は津田自身が本当に寄付したと推測)

小説だと考える事件・人物

・偽札

・裏社会に人々の絡む事件

・一家失踪事件と幸地秀吉の関係

・コーヒーショップでの津田と秀吉の会話

考察②津田真一はなぜタイトルを『鳩の撃退法』とつけたのか?

偽札が鳩のようにくるくる様々な人の手に渡り、その人の不幸だった現実を

小説の中で話を『不幸』から『幸』へ『好転』させたのでは(これを撃退としている)

映画の中では1万円札のでてくる鳳凰、偽札だから鳩と言っていますが、

鳩の意味だけ考えると平和の象徴です。ですので事実は暗いけど、明るい平和な世界にしている。

というのが私の考察です。

(予告編にでてきている『転』が現実を小説で変更している意味だと理解しました)

そのため、鳩の撃退法と名付けたと考えました。

・一家失踪事件→事実は新聞で実際亡くなっているが、小説では生き延びた。

・幸地秀吉ももしかしたら現実では死んでいるのかもしれない。でも小説では兄と慕う倉田と一緒にいた。

考察③なぜ最後に幸地秀吉は倉田健次郎と一緒にいたのか?

ここのポイントは最初の津田(藤原竜也)と幸地秀吉(風間俊介)のコーヒーショップの出会いが

実際、現実なのか否かです。このキーパーソンは実際鳥飼が新潟であっている沼本(西野七瀬)だと思います。

津田と沼本のやりとりは毎回あえて名前て間違えて『ぬまもと』と呼んで、『ぬもと』だよというやり取りがあります。しかし、幸地が『ぬまもと』と呼んでも沼本はあえて訂正しなかった。

つまり、幸地のやりとりが嘘なのでは?と教えてくれていると考えました。でも幸地はコーヒーショップには

よくいたのかもしれません。見かけたことがあるだけの幸地を津田は想像して小説化した。

考えすぎですかね(笑)

映画の中で、『彼は天才小説家、書いたことが現実になる』と書いてあるのでフィクションだけど

彼の観察眼でかなり実際おこったこと似た事を結果的に小説にしているのではと思います。

よって幸地が倉田といたのはそもそも一家失踪事件の当事者でもなく、もともと倉田と裏社会に生きていたから。が私の考察です。

それをコーヒーショップで幸地秀吉をよく見かけていたので彼を観察して書いた小説が真実に迫っていたことを津田はあの場面で確認したのではないでしょうか?

まとめ

いかがでしたでしょうか。

私はブログを書いていて、本当かな?どうだったかなと今確認したいポイントが沢山でてきましたので

もう1回映画館へ見に行こうと思います。

映画のキャッチコピーの中に『結末を決めるのはあなた』とあります。

私の考察もひとつの正解なのだと思います。

映画を見た感想はぜひ私のTwitterや公式Twitterでつぶやいて頂ければ幸いです。

一緒に語り合える日を楽しみにしています。